一話での勢いに惹かれて、その勢いに身を任せてずっと楽しめた作品だった。ストーリーとしてモヤモヤする部分もあるけど、このノリとテンポは大好きだった。あと、決まった結末を塗り替える系の展開が個人的に大好きなんで、そこもすごく楽しめた。
笑っちゃうのに熱くなれたり、かと思いきや一気に不気味な世界に引き込んできたりと、画面の移り変わりが激しくて飽きない作品だった。「ゼンシュー」というSEに笑って、うた☆プリの登場で大爆笑して、世界の修正力に打ちひしがれるナツ子の様子に辛くなり、土偶の最期に感動し、ナツ子が立ち直る展開で熱くなる。いろんな感情に彩ってくれて、画面に引き込む力はピカイチだった。
特に7話がすごく良くて、ナツ子の異常さと、それに魅了されたものたちの描写が極まっていた。ナツ子に初恋を奪われてトゥンクして世界が華やかに彩られていく様子を、最高の演出で魅せてくれた。さすがMAPPAさんだなと感じるアニメーション力だった。
ただ、ストーリーに関してはモヤモヤが残る。特に、作品を改変することのジレンマについては触れてほしかったな。ナツ子のバイブルとなるぐらい好きな作品なのに、その結末を自ら変えることに対してなんの抵抗もなかったのはちょっとな…。ナツ子はこの作品の陰鬱な様子に惹かれたと思ったけど、実は結末には納得していなかったのかなと感じてしまう。鬱作品の結末を無理やりハッピーエンドにする、ひぐらし卒みたいな禁じ手を躊躇なく行うのは、ほんとに作品のファンなのか?キャラに惹かれた夢女子なのか?と思ってしまった。人生を変えられたほど好きな作品なのに、その扱いはちょっと雑じゃないか?まあ確かに、自分が86-エイティシックス-の世界に入り込んで、結末を操作できるとしたらやっちゃう気持ちもわからなくはないが、本当に好きな作品ならやらないような気はするな…(BAD END作品で本当に好きな作品がまだ無いからわからないけど)
というわけで、製作陣がやりたいことを詰め込みまくっていて魅力的だったけど、脚本については粗末だなと思ってしまう作品だった。まあ、理屈で楽しむより流れに身を任せて楽しむ作品で、それはそれで面白かった。
やっぱり改変系作品は大好きだわ。一番好きなジャンルかもしれない。もっともっとこの手のアニメを見てみたい。