最後数話の面白さは限界突破していたな。過去一面白かったと言っていいんじゃないですか。
絶望的な状況からの起死回生の一手。ここのスケール感とタイトル回収は今までで一番の回だったかもしれない。度肝を抜かれたよあの展開には。それが為せるのは、今まで4期かけて積み上げてきたゼロからの物語があったからこそよな。ここにきてまたゼロに戻すかと。皆のセリフも激熱で、まさに最終決戦というのにふさわしい展開だった。
そしてなんといってもそこから生まれた一人の科学者スイカの物語よ。千空から科学の偉大さ、そしてトライアンドエラーの大切さを学んでいるからこそ、成し遂げられた7年。科学発明のワクワク感は初期に比べたら薄くなりつつあるけど、科学の再現性という最も大事な要素をここにきてストーリーに織り込んでくるのは、稲垣先生は本当に科学が大好きなんだなと。あと、4期で一番好きなセリフは、龍水の「科学の真髄は、未来へとただ地道に、楔を打ち続けることだ」。人の最も偉大な力は「伝承」とよく言われるが、まさにその人類の歴史を凝縮したかのような4期でした。
この面白さが生み出せるのは、やはり今までの積み重ねなんだろうな。進撃の巨人もそうだが、何巻もかけて紡いできた物語がすべて活かされる構成を描ける作品は、やはり強いよね。この物語を最後までアニメで見届けられるのは、何にも代えがたい幸福と言っていい。いよいよ最後、目的地は”月”。楽しみです。