鬼滅の刃の無限城編という、事実上の最終決戦になるシリーズ3部作の1作目
自分は原作読んでいたとき上弦1〜3戦が一番好きだったので、ufotable制作の圧巻ともいえる映像美と戦闘描写を観れたことはとても貴重な視聴体験だったかな
3時間という長丁場の中でもストーリー的に大きな見せ場は何個かあって、特に胡蝶さんvs童磨→善逸vs獪岳→炭治郎・冨岡さんvs猗窩座というのが大きなタームだったかな
初手から童磨戦で驚いたけど、童磨というキャラはナチュラルサイコパスみたいな人格でやってることもえげつないし、全く褒められるところは無いのに、漂う強キャラ感と宮野真守ボイスで不思議と画面に惹きつけられてしまう奇妙な感覚があった…笑
とりわけ胡蝶さんが姉の仇をとるためにどれだけの苦労をしてきたのか分かるエピソードはよかったね
また上弦上位の鬼の強さというのも(無限列車で既にわかっていたとはいえ)実感できて、そこもバトルものとしてはアツかったと思う(ホント童磨の血鬼術強すぎるんだよ…)
善逸と獪岳の話もよかった
獪岳はどんなことでも利用する外道のように見える(し、それは間違いでは無い)ものの、あの生育環境と状況を考えると生き残るために最善を尽くすとああいう悲劇も起こってしまうのかな、という例に思えた
善逸はヘタレキャラ的に描かれているけど、毎回肝心な時には全力を尽くす人間だし、じいちゃんへの思いの強さと兄弟子である獪岳への思いも感じ取れた良いエピソードだった
善逸と獪岳のボタンの掛け違えは切ないけど、それでもどういう行動が自分にとって最善に繋がるのかということを考えさせてくれたね…
それで、やっぱりこの映画で一番好きだったのは猗窩座の過去エピソードだった
自分はこのエピソードで鬼滅の鬼のキャラの中だと猗窩座が一番好きになった
ずっと弱者を守るために戦っていたのに、記憶を奪われて鬼にされて…
守るべきものを何一つ守れなかったというのはそうかもしれないけど、それで終わらせてしまうのはあまりに悲しい半生だった…これも少し違えば猗窩座も鬼になんてなってなくて、幸せな生活を営めていたかもしれないと思うと救われてほしかったね…
それでも、炭治郎に最後感謝の念を見せることが出来たのは本人にとっても救いだったかもしれないと考えるのは傲慢なのかな…でもそういうところも含めてやっぱり猗窩座一番好きですね
鬼滅という作品自体は、5年前原作読んだときは何とも思わなかったけど、最近は分かりやすい勧善懲悪やコテコテの人間讃歌に乗れなくなってきてて、「少年漫画の価値観とも合わなくなってきたのかな」と思っていたけど、この映画を観て「やっぱり王道というものはいいな」とも実感させてくれたのでそういう意味でも感謝しています