前回、それぞれが主人公としての矜持を示したわけだけど、それら全てを合わせてもアルタイルのシナリオの内にあったとは恐ろしい。この段階で設定リセットなんて奥の手を出したりと、ラスボスとしてこれ程相応しいキャラクターは居ないね
ここに来て観客もどちらかと言えばアルタイルを応援する空気の方が優勢のようだし、鳥籠を作ったことが仇になった印象すらある
創作者達が隠し玉として用意していたシリウスもあっさり乗っ取られる展開には唖然としてしまった。
メテオラの策が通じないのも、弥勒寺達が全く敵わないのも、シリウスが敗れるのもアルタイルが言うようにそれらは理知によって行動しているから。アルタイルが抱える破滅的な情動に敵わない。
もし、鳥籠の中で観客から求められているのが正当性であるならメテオラ達に勝機はあるんだろうけど、承認力という名が示すように観客にとっては単純にどうなれば納得できるのか、面白いのかという点のみ。そういった意味では多勢に対し圧倒的な立ち回りを演じるアルタイルの活躍を更に見たいと観客が望んでしまうのは当然なのかもしれない
ラストに登場したシマザキセツナ。これはアルタイルを大いに動揺させたようだけど、所詮このセツナは颯太が創作した紛い物。嘘の存在でアルタイルを打ち砕くにはやはり奇跡に比類する何かが必要になる気がするのだけど、ここからどう展開するのかな?
又、観客の誰も知らない人物が突如乱入する展開を、観客は果たして承認することはあるのだろうか?