迸る大人の絶望と悪意。だからこそ、ズバッと切り込むような国分先生の言葉が染み渡る。それだけにもっと早く関わってくれなかったものかと思ってしまうけれど既に担当クラスを一つ持ち学年主任という立場だと出来ることも限られてくるんだろうな
教室は一つの閉鎖空間であることを再認識させられるような内容だった。最初はちょっとした苛立ちか何かから始まった気弱なちほへの虐め。次にちほを庇ったひなたへ向かい最後には先生へ
ひなたたちにとってはここを乗り切ってしまえば、見ないふりを続けていればそのうち終わると認識できる状況であっても、教室に囚われ続ける先生にとっては毎年のように繰り返される悪夢と捉えてしまったのかな。それでも仕方ない、巻き込まれたくないと考えながらどうにかやり過ごしていたんだろうけど……
限界を迎えた際のあの言葉と表情を目の前で見てしまったらトラウマになりそう
国分先生はいじめ問題により生じた遅れや不和を見て見ぬ振りをしてきた代償と表現したけど、この言葉に同調するか否定するかでその人がどのような学生生活を送ってきたかが表れそうだ
ごめんねと謝る相手に掛ける言葉の違い。
あかりが母親に掛けた言葉は約束の意味だけど、どことなく相手を安心させるための言葉でもある。それに対して落ち込むあかりにひなたが掛けた言葉は誓いの言葉。絶対に諦めない、負けないという強い言葉。
ひなたの覚悟、そして国分先生の対応。ようやくいじめ問題は好転する兆しを見せるのだろうか?