こだまの「中学最後の年越しなのに」やら「部活選びを失敗したくない」という感覚はとても現代っ子的。そんなこだまへのきのの昔話は少し遠回りだけど実感と経験がとても籠もった話。
ダイビングが理解されない時代で、きのがひたすら海に潜り続けたのは海に魅了されてしまったから、潜り続ければ皆もいつか判ってくれると信じていたから、まずは自分が海をもっと知ることから始めるという信念を持っていたから。
毎日が失敗というキツイ状態の中できのが見つけたのは現代では有名な奇跡のような光景。たくさんの『もし』の先に見つけた光景だからこそ、諦めていたら絶対に出会えないであろうと実感できその後もダイビングを続けられる原動力になったのだろうね
きのの「一番遣りたい事を遣りな」という台詞はきのが言うからこそ説得力を持ってくる言葉。きののようにはなれなくても損得以外のものさしで自分の行為を図るのも有りだと思うには充分な訓示
それにしても多くのダイバーに豚汁を振る舞ってきたきのにそのような過去が有ったとは驚き。あまんちゅ屋の居心地が良く楽しい空間はダイビングの良さを追求してきた彼女だからこそ作り出せるものだったのかも知れないと納得できる内容だった