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良い

橙子の在り様が「しっかり者なんだけど、初めての恋愛感情に戸惑いつつも浮かれている」っぽい感じになっている点がとても良い感じ。それに対し橙子からのアプローチに「同類だと信じていたのに裏切られた」と言わんばかりに冷めていく侑の姿が斬新

一瞬手が触れ合って心揺らす橙子の表情を見て、自分から手を握りに行きそれで橙子が更にドキドキしていると知りあんな顔をする主人公ってあまり見たこと無い。又、橙子からキスされた後の場面、ひっそりと踵を返す橙子に普通についていく様子、「付き合ってなんて言わないから」と言われれば断りの言葉を入れるつもりだった姿勢を翻し「それで良いなら」と受け入れてしまう。
本作ではこの恋愛モノの主人公としてはあまりに冷めている侑の姿勢は物語のキーとなるのかも知れない

踏切辺りの一連のシーンはとても良かったな。
橙子の発言の真意を質す侑に対して橙子が誤魔化しのような言葉を返すシーンはカーブミラー越しに映され、侑が自分たちは女同士であり好きになるとか無いというシーンは警笛が鳴り言葉の終わりと同時に遮断機が降りる。そして通り過ぎる電車と橙子の背中で隠されるように二人はキスをし、橙子は自分の好きがどのような意味かを自覚する
この時、二人の時間が止まったかのように背景が一瞬だけ停止していたが動き出すタイミングはズレている。二人が停止していた理由、そして時間が異なることが判る描写だった

「この人が何を言ってるのか判らない」から「ズルい」に変化した橙子の印象。次回はどのような変化を迎えるのだろうか?そして侑の心が再び動くことは有るのだろうか?



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