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とても良い

放送当時、この回を見てラストの会話は一体どういう意味だったのかと考えもしたし、様々なレビューを見たなぁなんて記憶が蘇った。ただ、その時思いついたことを殆ど忘れてしまったせいで今回の視聴ではまたもや難解な気分にさせられたが

結局の所、三人が求める「本物」「奉仕部の関係性」が違ったことが諸々の不和の原因にあるのだろうなと思う
八幡は相手が何を考えているか理解できる関係性を「本物」と考え、雪乃は自分を理解し助けてくれる相手を「本物」と思い、結衣は何でも言い合える関係を「本物」と捉えた
雪乃と結衣のために奉仕部を守りたい八幡、三人で居られる奉仕部が好きな結衣、そして二人ほどには奉仕部へのこだわりが無い雪乃

願うものが、求めるものが異なるから三人で居れば居るほど歪さは広がっていく。雪乃が二人への依存を露わにしてしまったから尚の事、このまま問題の根源を放置していれば三人の関係が崩壊してしまう未来が見えてしまう
雪乃が結衣へ縋るような視線を向けたシーン、八幡の提案をそのまま言い訳に使うシーンはその象徴とも言える

そして水族園、観覧車と楽しい時を経て迎えた難解な問答シーン
まず結衣は相談のお礼と言ってクッキーを渡す。第一期第一話で描かれた相談とはクッキーを渡したい相手が居る、手伝って欲しいというものだった。それから様々な描写によってその相手が八幡だったと想像できるようになる。だからこの場面で渡すクッキーには本来なら別の意味を込めることが出来た。それをしなかったのは自分の気持も雪乃の気持ちも全部知った上で結衣が今の関係の継続を望む姿勢を見せるため
対して奉仕部の関係を壊しかねない程に八幡への更なる依存を求めていた雪乃は、それでももう一つの寄る辺である結衣の気迫に押され決断を流されそうになってしまう
しかし、凛とした雪乃の有り様を大切に感じていた八幡からすれば、誰かの意志に流される雪乃は認められない。だから横槍を入れる。そういった意味では八幡は二人のやり取りの意味を真に理解できていたのではない気がする
ただ、それは結衣の望む横槍でも有ったわけで

二人の助力によって自分の気持ちを自分で決める意志を取り戻した雪乃。いわば三人の関係において重要な転機となりえる話が最終回だっただけにこの続きはぜひとも知りたいのだけど、流石に再びアニメ化することはないんだろうなぁ……



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