ちょっとラストの展開が衝撃的過ぎる……。鳴海って勝の導き手として終盤まで一緒に居てくれる存在じゃないのか……。
その割には公式サイトのトップ絵に居る辺り、嫌な予感をさせてしまうが
前回、落下したことで自己の人間性を確かにし、新しい自分に生まれ変わった勝。その勢いで邪悪な叔父を成敗してしまうと思いきや、二人を開放するために養子の件を受け入れてしまう。飛び降りた程度では殺し合いの世界での経験が薄い勝はまだまだ弱い存在のままなのか。
けれど、阿紫花の助言を受けてからの勝は一段階成長し、叔父の足を折る行動に出る
今回の勝はそれだけでなく、檻の前に立ち刃から鳴海としろがねを守ろうとさえした。鳴海は「強くなったなぁ勝」と言葉をかけるが、それは勝の強くなりたいという想いを感じ取ってのもの
しかし、更に鳴海の想定を超えて勝は強くなる。窮地に陥った二人を前に逃げろと言われても逃げず、むしろ人形を操り二人を助けてしまう
逃げないと決めた勝の成長度合いは凄まじい
ただ、勝もしろがねも人間性と自分の意志を手に入れつつあるが、他の面々に比べればまだまだ弱い存在。だからどうしたって守ってくれる存在が必要になる
小さい頃のしろがねには守ってくれる存在はおらず、独り閉じ込められ人形の技術を仕込まれていた。そんな状況であれば自分は人形だと思い込み心を守ろうとするのは当然のこと
同じような状況下で恐慌するしろがねに対し、鳴海はしろがねが変わるきっかけとなった言葉を使い、更に腕から伝わる温もりによってしろがねを安心させた
今のしろがねにとって鳴海はいつの間にか無くてはならない存在になっていたことが判る描写
鳴海だって守るばかりの存在ではない。ゾナハ病を抱える彼は笑ってくれる存在が居ないとピンチに陥る
そんな彼を助けようとしろがねは前回も今回も一生懸命笑おうとする。結局は笑えなかったが、その姿勢は鳴海を救うものとなる
だというのに……
しろがねの心を守り、勝を炎から守った鳴海の腕。本人は死んでしまったのに二人を助けた腕だけが残ったというのがあまりにも残酷な結末