複雑に考えれば心に恐怖を招くと考え単純に生きてきたミスタ。
その生き様を表すように暴漢が銃口を向けられてもミスタは避けることを考えない。その姿勢は却って暴漢を慌てさせ、本来なら当たるはずの銃弾が避けていくかのように見えてしまう
けれど、このシーンで銃弾が彼を避けていると錯覚してしまうのは、一瞬で通り過ぎるはずの銃弾をゆっくりと描き又その痕跡をはっきりと残しているから尚更銃弾が避けていると感じてしまう
この回想はミスタの信念や身構えをよく表しているように思えた
そして銃弾の痕跡だけでなく、今回は様々な痕跡が入り交じる回だったように思う
罪のない運転手に発砲したかに見えたミスタ。けれど彼は運転手に怪我した痕跡がないことから小屋にいた人物ではないと看破する
サーレーはこれまでに撃った弾丸の痕跡からミスタが持つ銃は弾切れであると推測し、更にミスタが自分を殺しに来た行動からポルポの遺産が実在すると確信する
攻防の果てにサーレーはミスタが最後の一発だと宣言した銃弾を飲み込んでしまう。痕跡も何もなく口の中に銃弾が消えてしまったことで、本当に場から全ての銃弾が消えてしまったかのように錯覚してしまう。が、それこそがミスタの狙い
サーレー自身によって残っていた固定された銃弾を使いサーレーを撃破したミスタ。ご丁寧に先程自分が撃ち抜こうとした痕跡に向けて銃弾を操り、脳の手前で止まっていた銃弾を押し出してしまう。ミスタの真っ直ぐさをこれでもかと表しているね
血や車輌の痕跡からミスタが敵と戦っていると推測したジョルノ。結局彼はミスタが帰ってきた痕跡を見つけることができず運転手を脅して山方面へ
哀れ運転手……