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普通

今回の一連の話、当麻が活躍するシーンこそ少なかったものの、彼の行動は今回描写されたいくつもの変化を象徴するようなものだったように感じられる

当麻は病院を抜けだし戦場へ赴くが後にその時の意識が曖昧であったことが判る。又、記憶が無くなり以前の上条当麻とは断絶があるというのに「覚えてない頃の俺が今の俺を動かしてる」と当麻は言い、重ねて「上条当麻ってのは記憶の有る無しで揺らぐようなものじゃないんだよ」と言う。なかなか言えるセリフではない。
そのセリフに象徴されるように当麻の行動は意識があるとか、記憶があるとかそういったもので左右されるわけじゃないと鮮烈に伝えてくる
今回の話では当麻のように自分の立ち位置を自覚し直し、それによってどう行動するかが問われた話であったように思える

美琴は当麻が記憶喪失と知り、今の当麻が不安定な存在ではないかと考える。それは当麻への信頼がまだまだ低いからか。しかし会話の中で上条当麻が持つ強さの一端を知り当麻への想いが改められる。自分の立ち位置は戦場へ向かう当麻を止めることではなく見送ることであると理解する
襲ってきたアックアは聖人であり神の右席という非常に才能に恵まれた人間。だから才能のない人間を見下すし、保つ力に相応しい覚悟を求める。神裂が天草式十字凄教に助けを求めた際には非難すらする
対して神裂も当初は聖人として、当麻や天草式を助けに来た者として一人でアックアと戦う。しかし、神裂は戦いの中でその立ち位置にこそ以前自分が失敗した原因があると悟り助けを求める
天草式も自分たちから神裂が離れた理由に自分達が不甲斐なかったからだと感じていた。だから神裂とアックアの戦いにも混ざれない立ち位置であると考える。それが神裂の助けを求める声と聖人崩しが効くという分析によって、改めて聖人である神裂と並び立つ存在になれる

そして戦いのあと、神裂は当麻に礼を言うために病室を訪れるわけだけど…。その行動は天草式の元トップとしては正しいが土御門が煽るように女としては正しくない……かもしれない
だからといって当麻がイメージする立ち位置の中で神裂は堕天使メイドなんてしない。そりゃ見ただけで悲鳴を上げられてしまうというものだ。哀れな…



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