やはりというか何と言うかあれだけ多くのヒーロー達が苦戦した深海の王はサイタマによってワンパン撃破。けれど、その撃破が嬉しいものにならないのがこれまでと違うところ
そのあまりにあっけなさ過ぎる戦いはサイタマの強さを知っているジェノスからすれば、思わずニヤリと笑ってしまうような事態。けれど、サイタマを知らない人間からすれば「本当にあの敵は強かったのか」と疑問を感じてしまう。そういった認識のズレが現れたのがあの瞬間なのだろうね
ただ、視聴者にとってそれが無茶苦茶なものに映ってしまうのは、その直前に深海の王と戦った誰よりも弱い無免ライダーが声援を受ける場面が流れたせいか。何も出来ない無免ライダーは応援するのに深海の王を倒したサイタマにはバッシング。そのバランスを受け入れるのは難しい
きっと大衆にとっては強い敵に対してボロボロになっても立ち向かおうとするのが理想的なヒーロー像であって、サイタマのように全く苦戦せずに倒せてしまう人間はヒーロー的とは映らないのだろうね
しかし、当のサイタマにとって敵を倒して称賛を受けるのがヒーローなのではなくて、誰かを助けてこそのヒーロー。だから自分へのバッシングで大衆が険悪になり、他のヒーローへの非難に繋がりそうであれば、自分が悪人となり同時に他のヒーローへのフォローする道を選ぶことも厭わない。
サイタマからすれば、そのような状況であろうと人を助けられたのは確かなことだから
それでも、自分が誰かを助けそれによって感謝されたら嬉しい気持ちもちゃんとあって。サイタマのヒーロー的行動の価値をきちんと理解した無免ライダーによって労われ、一緒におでんを食べる様はとても微笑ましいものだった