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普通

作中で藤井夫妻がとことん善良に描かれている為に、子供たち側のやらかし具合を見る度に夫妻が可哀想に見えてしまう。
陽菜と夏生が交際していたと知っても、二人を責めるような発言はせずに自分達に間違いが有ったのではないかと考える程の善人だからね……

以前、夏生の想いを知った陽菜は社会にバレたら心中するしかないと発言していたけれど、写真バレについては陽菜だけが罪を被る形にして失踪。結局こういった部分で大人と子供の差は出てしまう
ただ、その方法は自分を失踪させることで、夏生の生活だけでなく自分自身の感情すら守る行動。だから桐谷との会話や最後の手紙では好きになったことを間違いだったなんて言わない。夏生に向けて二度も「愛してる」と書き連ねられる

なら夏生は陽菜の想いを尊重するために、夏生自身も覚悟を示さなければならない
陽菜との想いをもう育むことが出来ないなら、陽菜が手紙で伝えたように小説家の夢を追わなければならない。
でも、陽菜の喪失に傷心中の夏生では悲しみの感情しか綴ることは出来ない。そういった意味ではマスターが銭湯で自身の悔恨を明かしつつ、その悔やみをどう人生に活かしていくのかと示した流れは良かったのかもね

陽菜との間に生まれた全ての感情、自分が関わった全てを込めた小説は無事アマチュア賞を受賞へ。編集者とも出会えたし、夏生は小説家の道へ進めるようで
恋愛が叶わないなら夢を叶えるしか無い。それが夏生が陽菜と付き合えたことの中から掬い上げられる意味ある要素であるならば、社会的にはどうやっても許されない家族内交際物語のラストとしてはこのような方向性しか無かったのかもしれないな、なんて思った

だからこそラストで瑠衣が「もう遠慮しないから」発言をかました際にはびっくりさせられたが。これ以上家庭崩壊起こしたら藤井夫妻が本気で可哀想なんですけど……



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