前回のアニメは見たかどうか覚えてないけど、フルバの原作は10年くらい前に全巻読んだかな。流石に細かい所は忘れているけど
だというのに視聴中は懐かしさが胸いっぱいに。
第一話の全編から既に感じられるのは透の底抜けの優しさと明るさ。それは由希が驚いたと言うように、母親を失い祖父と暮らすことが出来ずテント暮らしになりアルバイト三昧という悲惨な背景を全く感じさせない
それは天性によるものもあるんだろうけど、最大の理由は母親の「あんたが代わりに高校生活楽しんでよ」という言葉を大切にしているから。それを胸に大事に抱いているから透はどんな状況でも明るく居られるのだろうね
でも、それは不安定になることがないというわけではなくて。その不安定さの一端が現れたのが崖崩れによって母の写真が埋もれてしまったとき
思えば第一話での透は表面的には辛さを感じさせないけど、やっぱり色々ありすぎて一杯一杯になっていたのかもしれない。だから親友にも何も言えなかったのかもしれない
そんな中で由希は「本田さんは本田さんらしくゆっくりやっていけばいいよ」と透に言う。由希は母親の写真を拾うだけでなく、透の母親と同じ言葉を期せずして言う。それによって不安定になりかけていた透の中で大切な母親との繋がりが再び生まれ、安定を取り戻すことが出来るのだろうね。
透に住む場所を提供し、透が大事にしている母親と同じ言葉を投げかけた由希は普通に王子様ポジションだよなぁ
一方、その特性から自分らしさを隠さなければならない由希達。彼らに対して優しく明るい透がどのような変化を齎すことになるのか。それがどのように描かれていくのか非常に楽しみ
何と言うか、この作品については難しいことなんて何も考えずに穏やかな気持ちで最大限楽しみたいと思えるような第一話だった