壁の内側も外側も酷い状態。安易な希望は全く見えず誰かが犠牲になってようやく道が切り開けるという程
その絶望的な状況にアルミンは何も策が思い浮かばずジャンに指揮を託してしまう。しかし、ジャンは咄嗟の指示を出し仲間を纏めることは出来ても、一発逆転の策を思い付くことは出来ない。結局作戦を考える役はアルミンに返ってきてしまう
それはアルミンに参謀という役割が割り振られ、その役割に準ずるしか無いからだろうね。ただ、この回ではアルミンは何も作戦は思い浮かばないまま
一方、獣の巨人と対峙するエルヴィン達はアルミン達より絶望的
投石によって兵の大部分が死滅、残ったのは新兵とリヴァイとエルヴィンだけ。
この時、リヴァイはエルヴィンとエレンだけでも生きて逃そうとする。リヴァイからすれば人類が巨人に勝利するためにはせめてその二人だけでも生きなければならないと考えているからだね。つまり、エルヴィンとエレンの二人は他の誰を犠牲にしてでも生き逃れなければならない役割が割り振られている
エルヴィンに一発逆転の策はある。しかし、それを実行すれば生き延びなければならない自分を犠牲にしなければならないどころか、長年の望みであった真実を知ることも無くなる。兵を指揮し真実を知る役割を自分に課しているエルヴィンはその策をすぐに選ぶことが出来ない
だからこそ、リヴァイはエルヴィンに死んでくれと言い、代わりに獣の巨人を仕留める役割を引き受ける。それによってエルヴィンは夢を諦めると同時に様々な役割から開放される。新兵達と共に無意味でありながら同時に次の生者に意味を託す死を迎えられる
役割の受け渡しが描かれているわけだけど、それにしたってあの特攻はあまりに壮絶な展開……
ベルトルトは諦めて受け入れることを選んだ残酷な世界。対して、エルヴィンは怒りと共に抗うことを選んだ
次回はアルミンの選択が描かれるわけか