苔の大地に降り立ったカナタ一行。なるべく楽しんでいこうぜという言葉に従うように皆楽しそうに食糧を確保するのに一人だけ暗い顔のままのユンファ……
物事を楽しむとは自分のしたいことが出来ている現れでも有る。特に未知の生物の背中に乗れたシャルスは楽しそう
だけど、失敗しても活躍しても目立ちたくないし自己表現は恥ずかしいとまで言うユンファは自分のしたいことをしようとしない。だから楽しみの輪にも混ざれない。それどころか自分が居る事で他人のしたい事が出来ない、満足に食事ができないかもと思ってしまったらもうそこに居られない。だからユンファは出ていってしまう
擬似的な閉鎖空間で何十日も一緒に過ごすなら互いにしたい事を我慢するのは当たり前なんだけど、一方で本当に我慢させてしまうのはNG
カナタの声に皆で応えるのは必要な行為だけど、恥ずかしいなら別の掛け声にしたって良い。
サバイバルを生き抜くためには仲間の中の犯人探しなんてしている場合じゃない。でも、不安になる代物だからその直後にカナタがやっぱり犯人に言及してしまうのは仕方ない
シャムーアでは満足な補給は出来なかった。先に進むか留まるか、誰かが何かを我慢しなければいけない局面。ここでカナタは皆の意見を汲んだ上手い折衷案を出したね
これらを見る限りでもカナタが仲間達の良い調節役になっているように感じられる。だからユンファに真っ先に追いついたのがカナタで、一度手を取った彼がユンファの言葉を引き出すために一旦離れる展開は納得できるもの
親から事ある毎に否定され、次第に自身を失っていった様子が手に取るように見えるユンファの過去。あの場面でユンファが語った想いは嘘偽りではないだろうけど、全てではない。ユンファをきちんと見ていたアリエスやカナタを通してユンファの本当のしたいことが語られ、それが毒キノコにやられた仲間を癒すために使われる展開は素晴らしい
歌には解毒や治療の効能はない。それでも、辛い思いをしている者達を癒やせる。これはユンファのしたいことであると同時に誰かの役に立つ行為となる。ユンファにとって大きな契機となる一件だったんじゃんかろうか
そういや、カナタが解毒キノコを見つけたトリック。あれもある意味毒キノコにしたいことをさせた為に解毒キノコへの道が開けたと見ることも可能だったりするのかな?