「そんなだから皆に嫌われるんですよ」「俺は嫌われてない」の遣り取りがあまりに面白すぎて(笑)
冒頭、累は雪の中に倒れ仰向けになる。普通なら雪の冷たさが辛い行為だが累は平気そう。冷たさが平気とはあの時点の累はぬくもりを全く持っていない、寒々しい境遇に身を置いているからだろうね
寒々しい想いでいるから親が傾ける愛情にも気付け無い。鬼になり累は更にぬくもりを失ってしまう。だから、子供の為に命をなげうった親の話を感動したなんて言ってしまい、それが親に求められる役割だなんて考えてしまう
累は子供である自分を守ってくれることを絆と考えていたようだけど、家族との描写を見る限り、累が求めた絆はぬくもりだよなぁ。だから、死に際の累が炭治郎達に手を伸ばしたのは二人が発するぬくもりを求めてのこと。
それを思えば、炭治郎が累の身体に手を伸ばしぬくもりを与えた描写は本当に素晴らしいね
多くの命を理不尽に奪った累を赦す者なんて誰も居ないが、それでも死に際に両親に会い「ごめんなさい」を言えたなら、それは一種の赦しであるように思えた描写だった
炭治郎は累の絆論を許せない為に刀を振るい首を斬ろうとしてきた。しかし、それは首を斬るまでの話。
勝負が決し悲しみの匂いを発する累には炭治郎は情けを見せる。それは鬼の妹を持つ炭治郎だからこそ向けられる優しさなのだろうね
それを否定する冨岡の言動は少し過剰。冨岡はこの少し前で炭治郎達を目指す累の身体を止めない。これは冨岡なりの情けなのだろうね。
だから、つい情けを見せてしまった自分を、同時に過剰な情けを見せる炭治郎を叱責する為に敢えて厳しい態度に出ているわけだね
Bパートで禰豆子を巡って描かれるのは第一話の焼き直しのようなもの
あの時、炭治郎は力が無く禰豆子に庇われる形で冨岡に認めてもらえた
今回は冨岡が炭治郎の代わりに禰豆子を庇う。しのぶに抜刀して対抗する。冨岡は竈門兄妹のいきさつを知っているから禰豆子を斬るのは間違いだと知っている。が、冨岡はあまりに寡黙だし話の論点もずれてるからしのぶを抑えるにはちょっと役者不足。しのぶを抑えるのは本部からの伝令となる。
伝令が届いた途端に取っ組み合いを止めた二人。それだけ伝令元の人物は柱から尊崇の念を抱かれているということになる。次回はそんな人物に対し炭治郎と禰豆子が旅の中で何を手にしたかが示される訳だね。