ようやく語られるソマリとゴーレムの出逢い
それは単純に二人が初めて出逢った瞬間というだけでなく、二人が親子となる瞬間の物語でもあったね
ソマリは何故かゴーレムを「お父さん」と呼んだ。あまりに意味不明だからゴーレムも当初は受け入れない
けれどその呼称は「ゴーレム」でも「森の番人」でも無いんだよね。「お父さん」という彼だけを指す示す言葉
だからあの瞬間からゴーレムは少しずつ個としての性質を得て父親になっていく
ソマリの腹が減ったら食事を与え、付いてきてるか確認する為に振り返り、溺れたら助けてしまう
全てが森の番人には不要だけど、父親には必須な行動
「お父さん」になったゴーレムの行動は急激な変化を彼自身にもたらしている
ソマリの行く末を案じた。彼女に名前を名付けた
それらは全て父親として求められる行動
そしてソマリを大切に想う心を持った彼は番人として森に留まるのではなく、父としてソマリを人の元に届ける決断をした訳だね
ソマリは今回も元気に愛らしく子供として行動している
父親へのプレゼントにとお絵かきをし、それでは満足せず編み物を始めた
一方で仕事から帰ってきた父親に離れていたのは寂しかったと言わんばかりに抱きついてしまう
だからこそ忘れてしまう。ソマリは誰しもに愛される普通の子供ではなく、この世界では狩られる側であるということを
過去のゴーレム、現在のソマリを描いたあとにやってくる不穏な未来
ソマリを守るためにゴーレムが無理をする光景しか思い浮かばない……