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良い

ソマリを害されそうになり暴走したゴーレム。その姿は化け物と呼ぶしか無い。
無機質で理解不能。けれど、本作はゴーレムが感情を手に入れていく物語。ゴーレムが化け物になることはない

暴走したゴーレムはローザだけでなくヤバシラにも暴力を振るう。またロボットのように目標を殲滅するなんて言う彼は恐ろしい
そんなゴーレムにソマリは「いつも撫でてくれる!」と彼の優しさに訴える
それに応えるようにゴーレムは止まる

だからソマリにとってゴーレムの本質は変異したと見做されない。組紐も変わらずに結ばれる
けれど、自分の感情を判っていないゴーレムは上手く動かずソマリの世話ができない身体を目にして自分は変わった、活動停止には抗えないと感じてしまう

収穫祭のカゼノリバナを見て、ゴーレムは理解不能だ、魂は存在しない、無意味な願望だと切り捨てる
森の番人として生まれた彼は自然の摂理を信奉して居るからこそのスタンスなんだけど、死は終わりではないという言葉を信じられず反発しているようにも感じられる

活動停止への不安があるからこそ、ゴーレムはソマリの前から去ろうとしたのだろうね
当然ソマリは認めず寂しいと訴えるけど、ゴーレムは自分に感情はないと返す。ゴーレムからすれば感情がないからソマリから離れることに何の後悔もないとの考え方

でも、ソマリに「お父さん」と呼ばれた瞬間から徐々に変わったように今のゴーレムにはきちんと感情があるんだよね
これまでのソマリとの旅路でのふれあいを通して得たもの。今、ゴーレムの胸中に渦巻いているもの
そもそもソマリを危険に晒すかもとの思考はゴーレムに感情がある何よりの証明なんだよね

自分に感情があると認めないゴーレムにちゃんと感情があるんだと訴えるソマリの言葉にはじ~んと来る
ソマリの感情の本流を受けきって、自身の感情を認めたゴーレム。有ると認められたから感情に従って言葉も出てくる。涙のように体液も流れる
ようやく発された彼の「本音」には感動してしまうね

新しい装いとなり、改めて親子となった二人。
彼らがどのような未来に歩んでいくのか気になるけど、流石にこの先は漫画を見てねということだろうか……



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