原作だとこのエピソードのサブタイは「黒い霧を抜けて」だったりします
その名に相応しく陰のある野球部を活気のある空間に生まれ変わらせるエピソードだったように思う
グラウンドは有っても人数が足りない野球部では本格的な野球はまだ無理
でも、詠深達はただのキャッチボールであっても楽しそう
思ったような野球ができず負け続きだった中学時代を過ごした詠深にとっては今の形の野球であっても「楽しい」もの
新たに入った菫と稜も競って口喧嘩してばかりだけど、本当に仲が悪いわけではないし楽しそうに野球をしている
不祥事があったという野球部は詠深達の入学によって楽しい空間に生まれ変わる
でも、それでは陰を湛えた野球部であっても存続させてきた先輩たちに報えない
だからこそ、怜と理沙を詠深達の「楽しい」野球に巻き込む必要があったわけだし、その巻き込み方は無理やりではいけない
怜に詠深達の「楽しい」野球を誠実に教えなければいけない
心置きなく野球部を辞める腹づもりで挑んだ勝負を怜は楽しんでしまう。急激に曲がる詠深のボールを真剣に打ちに行き、無事に飛んだボールも「自分なら捕れていた」と誠実に負けを認めた
詠深が形作る野球にのめり込んでいなければ出てこない発想
廃部寸前だった野球部に続々と人が集まり、遂に後2人で9人
本作は投球モーションを綺麗に描いているし、野球シーンの動画には期待が持てそうな気がする
早く彼女らの試合が見たいね