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良い

何処から何処までが脚本か判らないけれど、咲や夾に参加しやすくするという意味ではこれ以上ない形になったようで。というか、咲さんは自由奔放過ぎますね……
でも、それによって舞台上で口にした言葉が演技の一環と受け取られてしまうのは幸か不幸か

何が本当で何が演技か判らない中、正しくメッセージを受け取った紅葉を褒めたくなる
ありさの雄叫びを本音と理解し、ビデオを紅野に渡すと確約した紅葉
いつ渡せるか判らない、そもそも渡された紅野が見てくれるか判らない
それでも、演技に混じった本音は伝わると信じているから紅葉はそうするのだろうね

演技か本音か判らないというのは実に厄介な話
潑春は燈路の言い過ぎを冗談めかして流す技術を持っている。その場は流して人の目がない場所で考えられる。でも、杞紗の前であんな冗談を言ってしまったのはきっと潑春に動揺が有ったからなのだろうね
だから真贋を確かめる技術を持たない杞紗は……

真知の言葉は短くて不器用だから正しく伝わらない。でも、真知の言葉には本音しか無いんだよね
それを理解されなければ今回のように虐めの対象になる。だから真知の近くには真知の言葉が正しいと理解してやれる人が必要となる
由希は今回の一件を通して真知を見る目が変わったのかもしれないね

対して夾はひたすらに本音から逃げ続け…
透の誘いを断った動揺を隠し、透の言葉の真意から目を逸らし
驚きなのは透でさえも自分の気持ちから目を逸らそうとしている点

表面上は穏やかだけどぎこちない透と夾の会話。触れたくないものから目を逸らす内に決定的な離別を迎えてしまうような、そんな予感がしてしまった



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