絆の呪いが解け自由となった事は繋がりの解消すら意味してしまうかもしれない。集いで由希が心配していたのはその点だね
けれど、十二支達を結び付けていたのは呪いだけではないし、十二支は十二支以外とも絆を作っていた。だから繋がりが消えることはないと見えてくる回だったね
由希は呪いの件があるから真知へ想いを告げるのを躊躇し、それは縛りとなっていた。だからこそ、呪いによる繋がりの消失に涙を流しつつもそれによって得られた自由を喜ぶ
何度でも名前を呼んでと要求する由希。それは真知から名前を呼ばれる事で真知との絆を確かなものとしようとしているようだったね
慊人は紫呉を絆が無くなれば自分なんて捨ててしまうだろうと恐れていた
でも、紫呉にとっては呪いの絆など関係なく慊人が自分の元に来るのをずっと待っていたんだよね
慊人はもう呪いで紫呉を縛り付けられない。かといって女として欲を言葉にする事も出来ないから当主の役目で紫呉を求める
でも、紫呉にとっては慊人が自分を求めるなら理由は何でもいいのかもしれないね。まるで悪魔のような愛の注ぎ方ですよ……
猫憑きの呪いが解けた夾の未来は自由に満ちている。師匠の跡を継ぎたいと希望を語れるのは明るい変化
でも、その道を選んだら今の繋がりから離れてしまう。共に来て欲しいと告げる透にも同様に求める事になる
それでも絶対に譲れない絆を求めて同じ道を歩むと決めた透の姿は逞しいし、それを受けて約束をする夾の姿は格好良いね
明かされる「許さないから」の真相
透と夾がその意味を知る事はないけれど、夾は良い経験も悪い経験も蓄積する気になったし、透は憎しみは無いと信じている。真相が伝わらなくても夾は今日子との約束を受け取れている
約束が叶い、そして現世の束縛から解き放たれ、先に死の世界に旅立っていた勝也と再会できた今日子は最上の幸福を手に入れられたと言えるのかもしれないね