駅という共感度の高い場所に三人が並ぶ様子は駅を介して三人の想いがリンクしているのだと感じられるね
だけど亜貴と奈々子が今より幼い姿だったのに恭也だけ大人の姿
三人とも過去に思いを馳せているのに、恭也だけそれは未来の光景という、早くも『時間』のズレが見え始めている
だから摩擦が生じるのは当たり前だったのかも。今回は相手が貫之だったけど、これからも恭也は自分の経験や過去からアイディアを出す中で誰かの未来を引用してしまうかもしれない
そういった意味では10年前の過去に戻った恭也はそれによって『時間』に苦しめられていくのかもしれないね
3分オーバーだからと脚本を削れないかと話した事で亀裂が生じた恭也と貫之。彼らが話しているのはまだ形になっていない映像、未来の話
脚本だけが問題と決まったわけじゃないから貫之は粘る。やってみないと判らないと言う。でも恭也は良いものを作りたいという未来への意志に向き合わなかった事で、未来の問題が現代の問題となってしまう
恭也は目指す未来が明確だから現代を疎かにしがちなのかも
恭也だけがサークルに乗り気になれなかったのも、目指す未来の為に現代を寄り道していてはいけないとの迷いが有るからなのかな?
現代における解決策を貫之が脚本を削る事だと思ってしまうから彼と向き合うことも出来ない
加納との会話によって『時間』に悩む者に格差は無いと気付けたようで
過去でも未来でもなく現代をやり直すために恭也が『時間』を後回しにすると決めるシーンは良かったね
そしてラストに襲い来る新たな問題は『時間』だけでなく『物』も課題となってくる。これに対して仕方ないと諦めずどうやり直すのかな?