第一話でかのんは歌えたし、第二話でも歌を取り戻しているように見えた。でも、第三話にして再び巻き起こる歌えない問題
この展開にする事でかのんは何の為に、誰の為に歌うのかという点がクローズアップされ、クライマックスに気持ちよく繋がるようになっているね
第一話でかのんが歌えた時は内面的な変化があり、そしてかのん自身も理由を理解できているわけではないから、今回は様々なアプローチで歌への挑戦が為されているね。でも、かなり迷走している
では、迷走状態でも何故続けるかといえば、可可が「かのんは絶対に歌える」と信じているからだね
可可はかのんの為にフェスでは一人で歌うなんて提案するけど、それはフェスの後なら歌えるだろうという信頼が有るから。また、ユニット名も二人の名前を合わせたもの。可可はかのんが歌えるようになると欠片も疑っていない
それだけの信頼を寄せるのは可可の中でかのんがサニパと同じくらいのスターだから
一方でこうしてかのんを信じてくれる可可だって一種のスター。彼女が信じてくれるからかのんも自分を諦めないでいられる
でも、かのんが緊張で一杯だったように可可だって緊張に負けないよう踏ん張っていた。自分を引っ張り上げてくれた可可にだって引っ張り上げる手は必要
それを理解できたかのんは「独りじゃない」
かのんにとって可可はファンでスター。可可にとってかのんはスターでファン。そんな二人を包み込む満開の光
それは最早結果を求めるステージではないのだろうね。結局、一位は取れなかった。でも、約束を果たすと共に自分を信じてくれた可可という最高のファンの為にかのんは最高のスターになれた
かのんが歌を取り戻しアイドルとなっていく物語としては最高の序幕だったね