初挑戦の衣装製作!……を短期間且つタスク山盛り状態で遣り遂げようとした新菜。そりゃ無理な話だし、そもそも海夢と納期調整をすべきだった
でも、無理を通して遣り遂げてしまったのはそれこそ海夢が喜ぶ顔が見たかった、というその一念に依るものなんだろうなぁ
その点には新菜が元から持つ職人気質な部分も関係しているのだろうな
祖父は安静にする必要があるのに、腕を保つ為に筆を手元に要求した
新菜もタスクが厳しかろうと貴重な機会での見学を受け入れ熱心に説明していた
職人として自分よりお客を優先している
衣装制作を進めたのもそういった土台が有るからだけど、それ以上に自分の『好き』を認めてくれた海夢の『好き』を叶えてやりたい、喜ばせたいという感情も強く有ったのだろうな
自分の中途半端さに、不甲斐なさに、迫るタイムリミットに押し潰されながら糸を噛み切る彼の姿には未熟さと矜持が同居していたね
結局、納期は誤解でむしろ海夢の方が恐縮して号泣。ここには海夢の優しさが滲み出ているね。
けど、新菜が見たいのは海夢の喜ぶ顔。だから海夢を謝罪させる姿から、衣装を着て楽しんで貰えるように切り替えたわけだ
二人が初めて形作ったコス衣装。そこには二人の『好き』がたくさん詰まっていたようだね