原作既読
世界最強を嘯くスパイ教官が落ちこぼれを導くという構図でありながら、任務の詳細は明かされないし教官は説明下手
先が見えないリリィが知っているのはこれまでに歩んだ道。それこそがこのエピソードにおいて生徒と教官を繋げる鍵だったのかな
世界大戦という悲劇が終わった後だからこそ、そこかしこに傷痕は残っていてリリィも傷を抱えた一人
でも市街が普通の街並みを維持できているように、今は傷を簡単に見る事は出来ない
だからか、リリィを含めたスパイ少女達が歓談する様子も普通の女の子達が和気藹々としているようにしか見えない
リリィの傷が明らかになるのは特異体質を露わにしたとき
毒が効かないなんて体質はそれこそ毒まみれにならないと知る事はない筈で。リリィの特技は痛みそのもの
同様にクラウスが塗りたくる赤い絵も彼の痛みの発露かもしれなくて
衝突を経て互いの痛みを知った二人が和解するのは理解できる流れ
原作既読者としては、本作はスパイモノの文脈をライトノベルに落とし込んだ作品と捉えている事もあって、第一話はまずまずの評価
個人的には『灯』の概要が明かされた辺りから面白さが増していく作品だと思っているので、その辺りをどう描写するのかを今から期待してしまったり