夢、目標、自己実現。それらを叶える為のレースを競うライバル達の存在は本作の物語に素晴らしい彩りを添えてくれるね
その点を最も体現しているのはキタサンブラックか。彼女は敗北も挫折も成長も経験している。だからこそ彼女の物語は面白い
ダイヤの勝利は神様が邪魔しているかのよう。でも神様が敵なら彼女のレースは詰まらないものになる。そこで神ではなくジンクスを破ると誓う強さが彼女のレースを面白くさせる
別種の動きをしているのがドゥラメンテかな?彼女は最強を証明する為に走っている。そこに他者の存在はない。その意味ではドゥラメンテのレースは強いけれど面白くはない
だからこそ彼女を強く意識するキタサンが関わってくる事でレースが面白くなる。キタサンはあんなに意識しているのにドゥラメンテの方はキタサンを認識もしていなかった
キタサンの敵愾心が状況を面白くしてくれる。また。宝塚を走る他のウマ娘達が掲げる自己実現もレースを面白くしてくれるね
結果はキタサンすら意識していなかった人物の勝利とちょっと皮肉の効いたものに
けれど、それがドゥラメンテを完全な勝者とせず今回のレースは良いものだったという印象を持たせてくれる。ドゥラメンテが認識を改めるのも当然の流れ
2人が「相手は此処に在る」と意識し握手を交わしたのは感動的なシーンかも。だからこそ、ドゥラメンテの違和感が気になってしまうが……