暑い日に熱いラーメンなんて不似合いだけど、その熱さこそ人を感動させるものになったようで
炎天下だというのに涼む時間すら惜しい。けど、その猶予が得られた上で口に出来たら嬉しいのは普段自分が得られないもの
確かに冷水は有り難いだろうけど、熱さこそ人の温もりや優しさを感じられるものになったのかもしれない
初期の頃は猫に応じたブラッシングがあるとも知らなかった珠子が今はどの猫も大満足なブラッシングが出来るように
それだけでなく、ちょっと扱いに気を遣うハナに踏み込むタイミングまで伺えるようになるなんてね
見た目以上に珠子は赤猫に馴染んでいる。贈られた新しい衣装はその証拠に思えたよ
馴染むという点では文蔵もその類かな?
今でこそ店長として店を切り盛りする彼もまた最初はただの捨て猫だった。それが父親の背を追うように先代の真似からラーメンを覚え、今は自分なりのラーメンを作り上げようとしている
それはきっと店という空間に自身が馴染み、此処こそ自分の居場所だと思えたからこそ至った変化なのだろうね