幻術で作られた子供の国が描かれた今回は子供と大人の差、もしくは子供が子供を辞める時というのを強く感じた内容となったかな
幽界での姿が幼い千夜の本質は子供のまま。けれど。古恩の願いを聞き届け、子供の国から抜け出した彼は幾らか子供から卒業した。それによって絶対的な壁である父・神雲と向き合えたのだろうね
子供と大人というのは何も成長の度合いだけに留まる話ではなく、実力差にも適用できる話
月湖を危ない目に遭わせられないという千夜は彼女を対等な実力者と見ていないようなもの
また、山の神も圧倒的な高みから千夜やたまの願いを聞き入れるかどうかを決めている。それは誰よりも成熟した存在である証かもしれない
千夜と月湖が幻術に囚われたのは、少し子供らしさを残しているから。耐えられたたまも童心のように楽しめた時代を思い出せば意識を持ってかれてしまう
その状況で敢えて遊べた黒月斎は成熟した存在か
彼の在り様は別の面も教えてくれるね。大人も時には子供のように遊ぶ事もある
それらを踏まえれば千夜が神運を前にして「遊び」を誘えたのは面白い
今の千夜はかつて神雲の教えに従って居た頃の子供とは違う。また、正義にこだわる父の子供っぽさを見抜く背伸びも出来るようになった
命の取り合いではなく、聞き分けの悪い相手を黙らせる親子喧嘩。強大な力を持つ二人による戦いはどのような楽しみを提供してくれるのか、それこそ楽しみですよ