古本屋という旧きモノに出会える場所は北本にとって昔の思い出を探る場所になったようで
曖昧な話だから探し物へは簡単に辿り着けない。それは他者に対する心も同様。だから夏目は珍しく北本が話してくれた昔話を大事に思うし、彼が少しでも関わった場所を守ろうとしたのかな
夏目にとって通り掛かっただけで危険に自ら近づく理由もない。でも、北本がそこで家族の思い出を探そうとしていて、店を必死に守るカエダがいるなら関わる動機になる
また、悪鬼探しは別のものを見つけさせる工程となるね。ぶっきらぼうなカエダは北本の純朴さを尊く思っている様子が感じられる
夏目が危険に関わるように、カエダにも危険に関わる理由があると判る
悪鬼から店を守ったカエダが次に守ろうとしたのは北本の優しさかな
彼女が本を読めたのかは判らない。けれど、目を通そうとしたのは確かな話で
見つかるかは判らないけれど、探そうとする事が一番大事。受け渡した本によって互いの想いを少しだけ探し当てられた北本とカエダの交流には静かな温かさを感じてしまったよ