コミカライズ既読
れな子っていわゆる高校デビュー組であり、真唯達に合わせる為にかなり無理をしている、いわば相手に合わせて演じていたタイプ
そんな彼女が陽キャグループの中で心安らぐ居場所を得るなんて難しい…と思われた構図が、打ち明け話を経て圧倒的陽の者である真唯とて相手が望む自分を演じているのではないかと不安を抱くタイプであると知れる
純正の真唯と急造のれな子。真逆と思われた二人に見つかる共通項。それが友人関係の構築に役立たず恋愛へと至ってしまうのは難儀な展開だ(笑)
自分を陽キャだと演じるれな子はそれ故に演技を必要としない、いわば真実を打ち明けられた真唯をこそ本当の友達として欲した
だというのに真唯は同じ理由でれな子相手に恋心を抱いてしまうなんてね
厄介な点は真唯が同性でも惚れてしまいそうなスパダリタイプである点か。彼女の威風堂々とした言動にれな子は翻弄され魅了されてしまいそうになる。いわばれな子は真唯を恋愛的な意味で好きになりそうな心を偽りつつ、真唯に友達関係を求めている
それは初めから破綻した即興劇を見ているかのよう
恋人や友達の素晴らしさを互いに教え合う日々。それは対等な勝負であるようでいて、友達と恋人の切り替えスイッチを真唯が握っている時点でれな子は圧倒的に不利なのだけど、そこに気付かない純真さをこそ真唯は好いているような
互いに求めているのは偽りが差し込まれない本物として向き合える関係。過程はほぼ同じなのに最終的な結果は相容れない。果たして二人が辿り着くのは友達か恋人か。両立しない関係を巡る二人の鍔迫り合いは一風変わった百合モノとして存分に楽しめそうですよ