真唯の激しく一方的な想いはれな子を傷付けるものとなってしまった。他方で己を傷付けた真唯をれな子は憎み切れないし、仲の良い関係に戻りたいとまで思ってしまっている
れな子は真唯を嫌えない。同様に真唯を嫌っているんだか好いているんだか曖昧なのが紗月か
真唯に対する気持ちの持ち方に関し、れな子と紗月は似ている。ならば紗月が真唯に求めた関係の延長をれな子が担えば良いわけで。その上で一時的には恋人のように成りかけたれな子だから伝えられる事も見えてくるね
真唯に翻弄される同士である紗月との会話は己との対話、深めれば己の気持ちが見えてくる
対して、真唯との対話は己でない相手との会話。己が選ばなかったものは何であるかが見えてしまう
れな子に拒絶された事で臆病になった真唯が露わになったように、鬱陶しい自尊心が消え去った真唯と対面すればれな子も己の臆病さが見えてくる
そして、れな子の素晴らしい点はそうした面倒な己を認めた上で守りたいものの為に踏み出せた点だろうね
真唯が恋人であろうと親友であろうと彼女を失いたくないという点に迷いはない。ならそんな相手の為に身を投げ出すのは当然なわけだ
プールに飛び込むシーンはまるで第一話で真唯がれな子を救うため宙に身を躍らせたシーンと重なるかのよう
それを経た上で、何度もキスするなんて遂にデレ期が来たのかカップル成立かと思ったものだけど、れな子の回答はまさかの良い部分を摘み食いするかのような珍回答
いや、あれだけキスして「伝わったでしょ?」とした上で親友寄りな関係を望むとか凄いな…。おまけに真唯に会いに行く道中では紫陽花にトンデモ発言してるし……
果たして、れな子と真唯が至ったのは彼女らなりの新たな関係か、それとも己の恋心を認められていないだけか?互いに翻弄させ合う面倒な二人の独特な関係にこちらまで翻弄させられた気分になりましたよ
でも、こうした関係ってそれはそれで好きなんですよね…