今回の話を見てこれまで自己中心的であり感情移入が難しかったカミーユの人間性が見えてきた気がする。結局彼が親を無視するような態度を示したり、周囲の人に反抗的だったのは親からの愛を求め続けていたからだったのね。
しかし、両親が優先したのは軍の仕事なわけで。前回唐突に感じたカミーユの態度の変節は元々軍やその世界に親を取られていると感じていたために嫌悪感を抱いていたという背景が有ったのか。……そんな事情が判ったのが両親とも死亡した後ってのはストーリー構成的に残酷過ぎない?
前々回の母親に続き今回は父親が無くなってしまうわけだけど、流石にコレは擁護のしようがないというか、カミーユ以上に自己中心的な人だった。親の勤めは果たしてきたと言いつつ、その直後に私の立場なんて言葉を口にしてしまう。優秀な技術屋では有ったんだろうけど、それ以外の部分がとても中途半端。
中途半端な姿といえばカミーユにも言えることで、シャアが乗り込んだガンダムは既に塗装が終わりエゥーゴの物となっているのに、カミーユの期待はティターンズカラーのままだし、片腕もない。それどころか正式にアーガマに所属しているわけでもない。だから威勢よく出撃しても父を撃つことは出来なかった訳だ
ラストでシーツを握りしめながら泣きわめくカミーユの姿からは人間性が更に歪んでいきそうな未来を予感させるけれど、自身の体験の先輩のような存在であるシャアとの触れ合いで変わっていくのかな?