見えるものと見えないもの、それに基づいて想像することが話の鍵になっている印象
鬼頭は冒頭のバトルを警察のカメラを利用して見るけど、自分の眼で見る気はない。だから戦っている相手が誰か判らない。
紗名は蔵六の内面が見えるから自分を助けてくれると期待する。しかし自分の言葉がどのように届いているか判らないままだから何度も怒られる
路上を暴走する車はどう見ても日常性の破壊なんだけど、痕跡が見えなくなることで実際に何が有ったのか判らなくなる。
ただ、そんな中で蔵六は「曲がったことは大嫌い」な性格。一度壊れるところを見てしまった車は直っているはずがない。だから売却ではなくスクラップにすることで正しく壊す
また蔵六は紗名の力を見ても言動や姿から「物事を知らない」と理解するから、自分の力がどれ程危険に見えるかと紗名に正しく想像させる
しかし見えるものから想像したことで間違ってしまう事実も提示されているのは面白い。蔵六とヤクザが関わりを見て子分も刑事も視聴者も蔵六の職業を「ヤバイ何か」と想像するけれど実際はただの花屋。
このように紗名達が持つ力から危険な存在だと鬼頭や政治家達は想像するけれど、それをどのように裏切っていくのか今後の展開が非常に楽しみ
紗名が花に感動した場面はその始まりのような気がする。花を知らないはずがなく、想像したものを生み出せる力を持つ紗名がそれでも感動したのは、花の美しさが想像を超えていたからだろうね。その仕事を手伝う中で紗名はどんな風に変わっていくのだろうか?