ララによる人間界探訪が童話的であるならば、リサは現実的またはこれすらも一種の童話と言えるのか
ララが人間の王子に出会って本当の愛を見つけられそうだったのに対し、リサは人間に捕まった事で愛どころか心まで失いそうだった。心が保たれたのはコータが居たからで
ララの愛が広い意味を持ちそうなのに対し、リサは狭い意味の愛となりそう。リサの長い経験はララが短い間にした経験と対に見そうになる。けれど、そこには世間知らずのララではなく、人間界を生き抜く知恵を有するリサである為に生じた経験差が見えるような
ララは「醜い」と言われ人間界から弾かれたのに対し、リサは「気味悪い」から「興味深い」へと転じて人間界に受け容れられた。ただ、そこにリサの意思は無いから彼女は心を無くす
そんな彼女が人間の脚を手にしたのは偏にコータの為か。彼女は人間に成りたかったのではなく、自分という存在の個人的光と成ってくれるコータに応えようとしただけ。その手段が人間だった
リサの次なる理由は家族探し。しかし、家族を見つけても目覚めさせる役割はリサに無く…。また光の正体さえ掴めない
ララには明確な役割が課せられているのに対し、リサの役割は薄い。時間は有るのに時間が無い。人間を好むわけでもない彼女は人間と生きる。そこにはどうしようもない理不尽さが見える
しかし、同時に人間を好まない彼女ですら、地上では人間と共に生きる必要が生じるし、脚の生えた彼女はグレイスからすれば”人間”と扱われてしまうのは皮肉と言えそう
ララが”本当の愛”を見つけるのが役目なら、リサに課せられた役目・生きる意味は何だと言えるのか?それがグレイスへの糾弾?
ララに脚を与え、今は傍で見守り。リサが脚を得る切っ掛けで、今は近くから見張り。そろそろグレイスが何を望んでいるかを示して欲しいもの
ただ、ララやリサが地上で為す何かは人魚であるグレイスとどう関わるのだろうね?また、このタイミングで現れた”王子様”と生えた”醜い尾鰭”はララをどう変えてしまうのだろう?