美に愛されたわけじゃないボラクチンは宝石によって自らを飾り立てる妃達の中で外れ値と言える存在だったのかもしれない。だからか、宝石とは思えないみすぼらしい石やその性質に魅せられた
オゴタイも同類か。草原を自由に駆けるより草原に人が集まる市場を作る未来を好んだ。戦いすら望まない彼の在り方は外れ値のような存在を肯定するもの、彼の未来が叶えばボラクチンも肯定される。彼女はモンゴルを安定させるというより、オゴタイの治世を安定化させる事を最も望んだのか
それがシタラをして、魔女とまで呼ばれる在り方になろうとは
オゴタイ治世発展の闇を担うボラクチンはどこまでも恐ろしい。毒を操り、自らで実験し、鳥の死を吉兆と呼ぶ。もはや常道では計れない彼女はまさしく魔女と評するに相応しい存在だから、少し賢しいだけのシタラでは敵わなかったわけだ
計略に揺らぎはないから、ボラクチンの思惑に気付けてもすぐには反撃できない。何故なら彼女が新たに進めるドレゲネ解放はシタラにとって悪い話ではないから
それでもボラクチンの天秤から逃れようとするなら、逆に彼女の計略に関わり続ける必要があるわけか
久方振りのソルコクタニとの再会はシタラの変わる立場を強調したような
シタラって元はソルコクタニに仕え彼女の願いによりドルゲネに仕える事になったけど、今はボラクチンの指示を伝える立場。ただ、最も心を許しているのはドルゲネで
だからドルゲネ解放に繋がるソルコクタニ再婚は望んだ方針なのに、唯々諾々とするソルコクタニに怒るなんてね。シタラは何年も仕える内に彼女の傲慢な智者としての姿勢に心服する部分があったのだろうか?
さておき、考えるのを辞めるのを辞めたソルコクタニが発した一言はボラクチンの計略をどこまで外し、そしてシタラが望む道へと通じるのだろうね?