そういや倫也って英梨々の作品に感動したことって無いんだっけ。クリエイターとしては評価していても英梨々が描いた絵が自分の想像を超えてくるとか、超える瞬間を見たいという感情はなかったんだろうな
それが英梨々のスランプと相まって良くない状況を招いてしまったのか
倫也がゲーム制作を始めたのは坂道で出会った加藤の姿に心動かされたことがきっかけ。詩羽に出会う前から「恋メト」で感動していたし、ゲームのシナリオでも何度も感動の涙を流していた
だからこそ倫也は二人の今後に期待してしまう。加藤はゲーム発売により衝撃の高校デビューを飾れると思っているし、詩羽が新作についてグロッキーになっていても期待していると告げる
そんな二人への想いに対して、倫也は英梨々の作品に感動したことがないし18禁同人作家としてしか見ていなかったから英梨々の将来性が何も判らないんだよね。イラストレーターとしての英梨々に関しては幼馴染の倫也よりも、同じくクリエイターであり英梨々の描いた絵に心動かされた経験を持つ詩羽の方がより理解している皮肉的な現状
そもそもここまで英梨々が追い込まれてしまったのって殆ど倫也のせいなんだよね。
倫也が出海の才能をべた褒めした件に始まり、グランドルートのシナリオは詩羽と倫也の共作、更には後夜祭でキャラになりきって踊る倫也と加藤を見せられて…
最早色々な意味で英梨々が倫也の隣に並び立つには限界を超えるしかなかったのだろうと思える。特に倫也が書いたシナリオに絵をつけるなんて千載一遇のチャンスでも有るわけだし
それにしたって締め切り直前でありながらはしゃいだ声で作風変えると告げる英梨々にはぞっとしたよ
加藤の英梨々を想う発言の数々に今後の展開の不穏さを感じてしまう…