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とても良い

人魚姫をモチーフとしたこの物語はララの地上への憧れから始まったのだと思っていたけど、実はグレイスとリグモアの2人から始まった物語だったようで
そうなると、グレイスとララを類似または対比として見たくなる。ただ、グレイスがララをリグモアと重ねるシーンがあるし、実はリグモアとグレイスに対比を見る事もできる
人魚は人間を醜いと蔑み、人間は人魚を悍ましいと恐れる対立の構図がある本作。でも実のところ、そこには類似と対比が密接に存在していたのではないかと思ってしまう構成でしたよ

グレイスとリグモア、二人は同じくらい地上に焦がれているように見える。でも、グレイスが「私達の夢」と言うのに対し、リグモアは「貴方の夢」と言う。また、ローワンに関してもグレイスの理解者・味方として描かれつつもリグモアと結婚する
なら、グレイスは二人と類似ではなく対比の存在というとそれも少し違うような
グレイスが地上に光を見ていたように、リグモアとローワンはグレイスの夢に光を見ていた。二人は自分達とグレイスの夢を類似に見ていた。だからグレイスの夢がリグモアを死なせてしまってから、ローワンは反転するように地上やグレイスに憎しみを向けてしまう

グレイスが地上の騎士に”本当の愛”を感じていたかの判断は難しいところ
しかし、人間と同一となったと思っていたグレイスは愛した者に傷付けられた事で愛や光が反転してしまった。その瞬間、グレイスは人間と対比される化け物となる
なのに、リグモアはボロボロのグレイスを見て、「美しい」と言い、更には光は失われてないかのように語るのか…
城を光で満たしていたリグモアがグレイスの下へ駆けつけた行動は光を見捨てたのではなく光を守る為の行動とも取れる。リグモアにとって城とグレイスは類似した光
それだけに彼女が最期、「私達の夢は…」と告げた真意が気になってしまうね

自分に類似する言葉を放つララにグレイスがさせようとしたのは自分の模倣か。しかしララはグレイスを超えた、類似では無かった。なのに物語は閉じられようとした
一度は光を失い闇へと導く者だったグレイスは再びララに光を見出すようになる。グレイスに類似しつつ、対比のような汚れなさを持つララは新たな光そのもの
なら、グレイスの方針と対比するローワンの狙いは”本当の愛”や光から離れるものとなるのは明らかで
ここからララがどうやって”本当の愛”を手にするかは見えないまま。けれど光を求めたグレイスが茉里を導いた事には何か意味が、そこにこそ彼女らだから手に出来る光が籠められているのではないかと願ってしまうね



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