絵本に登場する英雄が成したことが悪者退治とか人民の救済ではなく憲法の制定……。また、テレビの魔法少女も最大多数の最大幸福なんて訴えてるし、よくよく見れば製作委員会の名前も「彼方市思想教育委員会」とあからさまだった。平等だ差別禁止だなんて言葉が作中で飛び交う本作だけど、見た目ほど穏やかな作品じゃなかったりするのか……?
子供が普通に接している絵本やテレビがあのような感じなんだから、それらが示す道徳観は登場人物達にしっかり根付いていると捉えるべきか。そのような中で議論を時間で打ち切り、反論を自己都合で封じ込めた真奈美はかなり得意な存在と呼べるのだろうな
真奈美が家族を一番に考えるようになった根源にあるのは家族を顧みなかった祖父の末期の言葉。どれだけ思想教育を施しても、たった一言で価値観が様変わりしてしまうなんてこともあるのだろうね
妹たちの遊びに座敷童子が混じっていた疑惑。座敷童子が福を齎すのは有名な話だけど、妹たちは普通じゃない存在が混じっていたことをとても怖がっていた。
なら、思想教育を施され育った学生達の中に真奈美のような異質な存在が混じっていることは彼らにとって福となるのかな?それとも真奈美の存在によって恐ろしい事態が起きたりするんだろうか?なんて邪推してみたり