おにまいの作画。藤井慎吾のアニメは世界を過剰に美しく描写する点で新海誠作品と似ている気もするが、根本的にアプローチが異なる。新海が光の反射など写実性の表現を過剰にすることで物語にかかわらず世界を「美しく描写する」一方で、藤井は夕日や宝石の輝きといった物語に即した表現を印象的に使って世界を「美しいものとして描く」。おにまいもそうであったが、藤井のやり方はキラキラした主観に徹底的に終始するので、世界が美しくあってほしいという「祈り」の印象を抱かずにはいられない。美しくないものを排除するという意味では山田尚子とも通じるが、山田の作品はやはり排除が核であって、藤井のはむしろ美しさへの妄執という感じがある。