最高に好きなアニメ。ただし、最高なのは脳内映像に限る。
作画はバラバラ。良い時は当時の最高峰レベルだし、スタープロに発注してある回はゴミのようだ。
ヒロインを演じた飯島真理さんにとって幸せなアニメではなかったようだけど、高めの声の嘘っぽさは画面の向こうのアイドルを表現するのにぴったりで、リン・ミンメイは世紀を超えてアイドルたりえていると私は思う。
長谷有洋さん演じる鬱屈した主人公も良い。テレビ版だと物語上はモブなんだよね。そこにスポットを当てたところが面白い。
是非観てほしいのは27話「愛は流れる」です。
映画版よりカッコいい展開します。作画も良好!
これが事実上の最終回です。
後半は戦後処理です。人気が出たので伸ばしたけど、話は終わっている。だから、戦後のグダグダが描かれます。異例な感じしますよ。
総合評価:80/100点
映像は1980年代のアニメのため、2022年(記録時)と比べると年代通りのクオリティ。しかし、後半にかけて絵の綺麗さが上がっていくので細かいポイント点。
キャラクターは割と高得点。現代では複雑な性格面を丁寧に表すことが多く、わかりやすさとは縁遠いキャラクターが多いが、80年代らしく分かりやすい性格とキャラクター(ここでは職種や髪型も含める)であるので良いポイント。
ストーリーは割と普通かなという印象でした。普通と思ってしまったのは、昔のアニメ特有の話の起承転結が乱れる点です。昔は制作の時間も限られていたし、アニメーターも少なかったので不必要な話が入ってくるところが多い点ですね。しかし、話はローテンポ気味で進むので話はよく理解できます。
マクロスはやはり三角関係を描く作品ですので、それがしっかり書き込まれていて起源である所をしっかり感じられました。
シナリオ作家さんが良くなかったのか、理解できないポイントが何点かあり、私が最高の名作と呼べない理由でもあります。
ポイントとしては「リン・ミンメイ」「宇宙戦争」「三角関係の行方」だと思います。まず、リン・ミンメイですが、この作品のヒロインと言って間違いないですが、とにかく身勝手な女の子という印象が強いです。自己中心的な発言や行動がとにかく多いので、それが余計たちの悪さを表現してしまっていて、リン・ミンメイはクズと呼ばれる理由だと思います。(僕はリン・カイフンが一番の原因だと思っています)
2つ目に宇宙戦争です。ゼントラーディと地球の戦いはカルチャーショックによって共生の道を選ぶことになりますが、共生したあとの話が微妙なんですね。何を理由にゼントラーディが地球の暮らしに馴染めないのか理解しきれないところや、戦闘民族であることに逃げていることが深堀されないのが心残りになってしまうというか消化不良でした。
最後に三角関係です。これに関しては徐々に伏線を張りながら三角関係の展開に持っていったと考えていますが、中心となる一条輝が女性の気持ちを考えられない子供であることと、自身の気持ちをはっきりさせないのでイライラしてきます。欲求に素直という点もあり、ミンメイの尻をずっと追いかけているのも視聴者が少しイライラするポイントです。絶対早瀬未沙の方が人の気持ちを理解する姿勢も備えているので悩む理由がないとは思います。
音楽は申し分なく、ロボットアニメらしいOP・ED、挿入歌も昔さながらのアイドルソングですごく良いです。マクロスFを見た人は是非マクロスを見て欲しいです。
全体としては、私は好みのアニメでした。着眼点が面白い(文化という世界観)と思うので、上手く異星人との戦いの中にマッチさせたと思います。
戦闘機もかっこいいです。変形はやはり男のロマンですよ。
マクロスΔ、マクロスF、マクロス7のいずれかを見ているなら必ず見てほしいです。深みが違くなります。