最期は基本に立ち返って食らえ……この愛、拳パンチ。である。食らえ…というワードがプリキュアが放つにはあまりに物騒で違和感があったが、オーケストラでぶん殴ってるし今更である。
拳を交えて語り合えるあれやこれ、心に届け万感の想いと言わんばかりに優しく沁みる、拳パンチ。そして爆発する。
憎しみしかなく、破壊と支配という悪に染まったデューンの心に、愛で可能性を広げられたのだろうか。そう思えるラストであった。
ハトプリは基本的にコメディなので楽しいプリキュア、という印象だったが、単話でクオリティの高い話も多く、サンシャイン加入以降はシナリオもバトルも目を瞠るものが多く、とても楽しかった。終わってしまうのが辛いプリキュアだった。ありがとうハトプリ。ゆりさん、どうかお幸せに……!
惑星サイズのデューンと無限シルエットの殴り合い。デューンの憎しみって何だったんだろう?プリキュアの無限の愛と同じように、理由なんて特にない概念的なもの?笑顔で「喰らえ、この愛」と言うのが狂ってて可笑しい。
静かな後日談も良かった。鼻の穴全開でいつまでもラストバトルの自慢をするえりかも、女子制服に着替えたいつきも、保母サソリーナも可愛かった。「いつまでも無限の力とか無限の愛とかに頼っちゃダメ。自分の人生なんだから」「(人生とは)自分の精一杯の力で夢に向かいなさい」というありがたいメッセージ。死んじゃった人や妖精が都合良く生き返らなかったのも良い。
最後につぼみの部屋でプリキュアの写真を見てたのは大きくなったふたば?つぼみの娘?視聴者のご想像にお任せしますという流れ。
人妻感のあるなみなみと番くんのカップリングがエロかった。
ラストバトルが宇宙空間、そしてプリキュア達が融合して一人の巨大なプリキュアになるという革新性。
これまでのエピソードでも幾つか登場した○○パンチの集大成がこのコブシパンチ。リアタイ視聴では「そのまんまやん!」と突っ込んだ記憶があるけど、今見ると感慨深いものがある。
「憎しみは自分を傷つけるだけ」は至言。
三幹部やスナッキー達は第二の人生を与えられたようだけど、ラスボスであるデューンは消滅したのかな。そのデューンの憎しみの心をさえ思いやるつぼみ。
いつきが女子用の制服を着ているのが微笑ましく、より成長したことを感じさせる。
つぼみ達のそれぞれプリキュアとしてではなく等身大の人生を歩んでいく決意表明が素晴らしい。
そして最後のカットで、最終決戦前に撮ったプリキュア達の集合写真を見つめる少女はつぼみの娘か妹か分からないけど、きっとハートキャッチプリキュアイズムが次世代に継承されることを示しているのだろう。
今見ても色褪せることのない、シリーズ屈指の名作だと思う。どのシリーズもそうだけど、特に本作は女児向けアニメでありながら、終盤の熱量とテンションは大人が本気の全力で作っていることを感じさせてくれる。
本日の夜実況。
つい先日に観た、前回の感想で触れなかったところを中心に。
「くらえこの愛」という有名な台詞から始まる技、こぶしパンチはその名の通り敵に愛を与える技だった。ハートキャッチオーケストラのような暴力では決してない。(巨大な拳で頭上から敵を圧殺する技が暴力ではないとでも?w)真のデューンは惑星サイズで、物理的な意味でも巨大な敵だが、精神面では幼稚で、やったことはただ駄々をこねていただけ。プリキュアは、こんな敵こそを愛さなければいけないのかもしれない。
デューンは、こぶしパンチという「愛」をくらって救われただろうか?つぼみは宇宙飛行士になりたいと言った。この惑星サイズの駄々っ子の行く末を知りたいという夢も、愛あればこそ。
ラストシーンはいわゆる「想像におまかせする」シーンだろうけど、どう解釈すればよいのだろう。
ココロパフュームを持っていたのは、妹のふたば?プリキュアの力がまた必要になる状況であると言うなら、あまり穏やかではないけど。
YouTubeのプレミアム公開にて、最終回を視聴。
近いうちに夜実況が追いついて、この回の感想を書くことになるはず。
つぼみが最後に語った夢の話などは一旦置いておいて、今日のところは軽い雑感だけ。
いつきが男装をやめ、髪を伸ばし始めた。
可愛いものが好きな自分を素直に表現できるようになった一方、武道にも今まで以上に励む。とても成長したと感じる。
ゆりさんはプリキュアに戻ってからは、別人のように柔和になった。これが本来のゆりさんなのだろうね。
戦いが終わり、ゆりさんは憑き物が落ちたような穏やかな表情になっていた。登場したばかりの頃が嘘のようだ。