舞台は2030年の日本。
病気の感染者は怪物になり、年齢、性別、人種により姿が変化する。
その病気は、変化する多様な種類から
「ジビエート(ジビエのようにバラエティに富んでいる)」と呼ばれた。
そんな荒廃した日本に現れた、一組の侍と忍。
江戸時代初期からタイムスリップしてきた二人は、
ジビエート治療の研究をしている博士に協力し、
行動を共にすることになる。
時を置かず襲い来る数多のジビエ、
食糧を求めて旅人を襲う無法者、
周囲を敵に囲まれた命懸けの旅が始まる…。
支離滅裂・荒唐無稽・意味不明。
最低最悪の駄作かつ、唯一無二の怪作。
一度足を踏み込めば、二度と戻れぬ底なし沼。
爪痕深く脳裏に焼き付き、決して忘れる事はない。
覗いてしまえば、もう遅い。
ジビエという名の深淵が、深く奥底で手招いている。
絶えず鳴り響く雫の音。もはや後戻りはできない。
今宵は月が紅い。さあ、貴方もこちら側へ。
気になるのは作画。
戦闘シーンにスピード感がない。
モノや人物をアップにする描写が多すぎて臨場感がわかない、これは戦闘シーン以外でも。
内容は良いかもしれないけど全然頭に入ってこない。
画って重要なんだね。。。
時間の無駄
アニメの品質が全体的に安定してきている2020年代という時代に生まれたのが奇跡とも言える、10年に一度の大駄作。
アニメーションとしても物語としてもあらゆる部分が破綻しており、そのグズグズさは一周回ってギャグに昇華されているといってもいいレベルに達している。
アニメーションとしては昨今の大作アニメの足元にも及ばない出来で、作画そのものは「なんとか見れる」程度で安定しておりメチャクチャに崩壊している部分は少ないものの、とにかく動きが少なく、紙芝居同然になっているシーンが多い。細かい作画を嫌ってかキャラクターをアップにしたシーンも頻発する。
特にバトルシーンは冗長そのもので、「主人公たちの攻撃→攻撃が防御される→敵の攻撃を主人公たちがかわす→再度主人公たちの攻撃~」というワンパターンなアニメを数分にわたって会話などを挟んで繰り返した7話などを筆頭に出来は最悪。主人公の一行には「二刀流の達人である仙水」「ワイヤーなど数々の暗器を使いこなす忍者・兼六」とアニメにしたら非常に映えそうなメンツが揃っているが、彼らが最強の戦士であるという設定はアニメーションを通して少しも伝わってこない。
この手の低予算アニメのお決まりである「回想シーンを使った引き延ばし」も中盤以降多用されており、否が応にも「作画チームの苦しさ」を画面から感じてしまう。
一応最終盤ではバトルシーンに関してはちょっと改善されていたものの、それでも大作クラスのアニメには逆立ちしても届かないクオリティ。
また、敵であるジビエを中心にCGも使われているのだがその出来もよろしくなく、特に本作を通してのボスキャラクターである、謎の人型ジビエ「メテオラ」が7話で変身した恐竜のようなモンスターなどは「3Dモデルにテクスチャを貼り付けただけ」感が全くぬぐえておらず、カラオケボックスで流れる汎用映像のCGを思わせる低クオリティに思わず爆笑してしまった。
総合して、アニメーションは制作チームの「予算も時間もない」という事情が透けて見えてしまう低クオリティで、見どころと言える部分は「皆無」と言わざるを得ない。
シナリオに関しても「メチャクチャ」の一言。
「戦国時代からタイムスリップしてきた主人公たちのことを、ヒロインら現代の人間がほとんど疑うことなく信じる」
「『敵に追われている最中に車のタイヤがパンクしてピンチ』という展開のはずなのに、味方の一人が敵を道連れに自爆する展開のあと何の描写もなく車のタイヤが直っている」
(「仲間が自爆して時間を稼いでいる間に車を直す!」といった演出は一切ない)
「ヒロインが敵に捕まり、人質を盾に主人公たちが何か要求されるかと思いきや、敵の一人が何故か主人公とタイマンを要求し、負けるとヒロインを解放して去っていく」
「目を開けたまま死んだキャラクターに、ヒロインが必死に『目を開けて!』と呼びかける」
など、大小問わずツッコミどころが異常に多い。というかシナリオの9割はツッコミどころだ。
これらを列挙するときりがないので、特に大きな瑕疵である「ジビエ」関連の設定と、本作のラスボスである「ヨシナガ博士とメテオラ」について、ツッコミどころの代表として解説する。
まず前者の「ジビエ」関連の設定だが、2話では避難所を襲うジビエに対して「銃は効かず、主人公の持つ刀は効く」という描写がされる。
しかし、「なぜ銃が効かずに刀では殺せるのか」という設定に関して何もアンサーはなされず、それどころか後の回では主要人物の持っている銃やヒロインの持つテーザー銃で普通にジビエが倒せてしまう。
これだけでも噴飯ものだが、ジビエの弱点として序盤から語られてきた「ジビエは強い光を嫌う」という設定が後にあっさり覆り、白昼堂々ジビエの集団と戦う展開になったり、最終盤になるとご都合主義的に「ジビエには電気が効く」という設定が出現したりと、ジビエに関する設定はブレブレ。
ヘリを激突させてビルから突き落そうが、車を全速でぶつけて川に叩き落そうがピンピンしていたメテオラが、終盤では2階程度の高さから即席の爆弾で叩き落しただけで絶命するなど、ジビエの強さに関しても全く一定していない。
後者はもっとヤバい。
ヨシナガ博士は「ジビエ災害を終わらせるため、ジビエを人間に戻すワクチンを開発している」という設定で、ワクチンに必要なジビエの検体を採取するために主人公らに同行している。そして、新たな避難所を目指す主人公らを襲ってくるのが、前述の人型ジビエ・メテオラである。
主人公らは旅の途中、何度も襲い来るメテオラを撃退し、終盤になってようやくメテオラを倒すことに成功するのだが、メテオラの死体を見たヨシナガは急に激高し、主人公らに向かって
「よくもメテオラを殺したな!」
と怒りをぶつけてくる。
ここで、ヨシナガによって「ヨシナガとメテオラは異星の住人であり、母星からの脱出行の果てに地球に漂着した」「ヨシナガがジビエワクチンを作っていたのは、母星にいた時にジビエ化した恋人のメテオラを救うためで、人類を救うのは二の次だった」「だが、主人公らがメテオラを殺したことでワクチンは無意味となってしまった」という事情が語られるのだが、それに至る伏線は終盤に至るまで全く存在せず、ヨシナガ関連の設定は唐突に出現する。
怒っているくせにそうした事情を丁寧に説明してくれるヨシナガの姿だけで笑えてくるのだが、その後ヨシナガが主人公らを「メテオラの仇」と一方的に恨み、復讐を決意するシーンもツッコミどころの塊である。
今までメテオラは主人公らによって散々痛めつけられているのだが、その時にはヨシナガはまるでリアクションしていない。普通なら怪物になったとはいえ恋人が痛めつけられていたら平静ではいられないだろう。というか、何かしら理由をつけて主人公らに「メテオラが襲ってきても、応戦せずに逃げろ」とか周知しておくだけでこの事態は防げたというのに、ヨシナガがそうした布石を打っている様子は一切ない。あまりにも間抜けと言わざるを得ない。
そして激高したヨシナガは八つ当たりで主人公の仲間の一人にジビエウイルスを投与してジビエ化させ、自身にも「知性を保ったままジビエになれる薬」を打ち込んでジビエとなり、主人公らに戦いを挑んでくる。
(この際に主人公の仲間の一人が言った「そんなのとばっちりじゃないか!」というセリフは、全視聴者の心情を代弁しているといってもいい迷台詞である)
これがこの作品のラストバトルとなるのだが、先ほど言った通りヨシナガの動機は単なる八つ当たりでありヨシナガはジビエウイルスの元凶でも何でもないので、ヨシナガの間抜けさもあってラストバトルのはずなのに全く盛り上がらない。
ヨシナガを倒すために、今まで旅を共にしてきた人々が力を結集する…という絵面自体はいいのだが、ラスボスがこれでは興ざめだ。
また、
「作画枚数を極力少なくしたいのかシーンの一つ一つが長く、まるで物語が引き延ばされているようで全体的にダレる」
「主にタイムスリップ組の過去を描くための回想シーンが多く、しかも現代のストーリーの流れを断ち切るように回想が入ることも多い」
「長々と回想をした割に、回想でもたらされた情報が現代におけるストーリー展開に一切関わらない」
などの欠点もあり、シナリオに関しても見どころと言える部分は「皆無」と言える。
総合すると、あまりに不出来すぎて、作品そのものがシュールな笑いに昇華されているある意味稀有な作品。
これを見る時間で素直に別の1クールアニメを見たほうが人生が豊かになるだろう。
事前番組で煽りまくってたので、これはヤバそう(悪い意味で)だなと1話見たら予想を超えてヤバかった(悪い意味で)
誰か止めようって言う勇気。
1話と最終話の池田秀一さんが覚醒するところだけ見ました。
お疲れ様でしたm(_ _)m
令和の伝説。
カツカレーを涙なしには語れない。
嗚呼、水の音が聞こえてくる…!
ジビエになるってこんな気持ちなのか。。。