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良い

いよいよ本番か、汐汲の演技が始まった。周りに汐汲の情景が見えているようだ。義満はこの演技と情景を見て何を思うのか。ものすごい余韻の中、彼は舞比べを締めなければいけないといい
増次郎と鬼夜叉にこれは田楽か猿楽どちらかと言うと、増次郎は元は田楽だが鬼夜叉が改作したというと、鬼夜叉は田楽の技なくしてこの舞台は完成しなかったと鬼夜叉。
田楽の技か猿楽の技か、もしくはまだ名のない技か。いずれにせよ新しさの片鱗を見せた、より深めて世に広めるよう今後ともz精進せよと義満は言い舞比べは引き分けと言う結果になった。
義満は世の価値は勝敗だけじゃないのだなと一言呟いた。まだ名のない技、鬼夜叉はまだ汐汲は未完成だといった。すると仮面をつけた少年が刃物を出し、義満を刺した。大きなけがではなかったが仮面を外すとそこにいたのはコガネ。鬼夜叉は息を荒くしながらその顔を見た。コガネは捕らえられて、そっちが良かった、そっち側が良かった、奪われるのはもうたくさんだ。くだらねえ出鱈目が笑えたあの赤い空が好きだった。もう全部どうでもいいか。世界を変えたかったのになといい、鬼夜叉に向かってか忘れてくれと言った。
あれ増次郎と鬼夜叉とコガネが踊りのけいこしているシーンはいわゆる夢のような感じかな。義満はこの世の価値は勝ち負けだけにあらずと言った。義満は自分の隣に立つ者はいない、皆俺が用意した舞台に立って生きるのみ、勝敗をも忘れる誰もが満ち足りる舞台を、東西南北花と黄金で満ちた世界を俺が用意してやる、俺は将軍だと言った。あの舞台を見て新たな決意と言ったところか。
増次郎は鬼夜叉に足りぬもお構いなしに舞台に上がる、己の不足を恥と感じていないように。だが己の不足と共に歩く方が芸に誠実だろうと増次郎は言いたかったのだろう。
そして僕たちは生き残らないといけないと増次郎はいい、一番近くのものと向き合えといい、石也から何も聞いてないのかと言った。
鬼夜叉は石也の元に走った。観世座に行くのか、すぐ戻ってくるのだろうと言ったが石也は私ではもう若の役には立てないと言った。私なんか役立たずだと言った。だが鬼夜叉は石也だけはずっと一緒にいてくれると思った、お前の欠けた部分は全部補う、役に立つなどどうでもいいと言った。石也は泣きながらコガネに対して若とコガネは生きる世界が違うと言った。でもそれは自分に言ってやりたい言葉だったと。コガネを自分の分身だと思ったと。本当は若と舞台に立ちたかった。同じ世界を見たかった。補ってもらうなどまっぴらごめんだと言い、ずっと応援していると言いながら彼のもとを去った。
自然の理に身を任せ、自分の瞳の色を知らず、心の置き場所も分からないまま鬼夜叉も青年となった。

少年編終了、彼は大人になった、色々なものを失っているように見える彼はどんな大人になったのだろうか。



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