初めてアバンの入った回。
エリアスの元から初めて離れるチセでしたが、2人の不安や心配が繰り返し描写されていて、前話でグッと歩み寄ったことからの寂しさが強く印象付けられていました。
チセ・エリアス共に自分のことを語るシーンがありましたが、いずれも会話の相手ではなく炎を見つめているあたり正直に心の内を明かしているようには見えませんでした。
姿が小さくなっていることもありますが戸惑うリンデルの元から1人旅立とうとするエリアスの姿は、心を許しかけて拒まれた寂しい子供の姿のようで哀れでした。
とはいえラハブからかけられた言葉、与えられた名前とペンダントは彼の心に大きな意味を刻んだに違いありません。
そして、家の中に招き入れられるときに差し伸べられたラハブの手はエリアスに向けられた初めての温かい感情に見えましたし、そっと頭に添えられた名付け親の手はいつもチセにする仕草そのままでエリアスにとってとても大切な儀式だったのだなあ、と感慨深かったです。
ラハブ役は三石さんでしたが、落ち着きのある力強い優しさがしっとりと伝わってきて流石の演技でした。