作りたいものと作れるもの
理想と現実の間で、悪く言ってしまえば理想に賭けることなく、現実を突き進むことのできる恭也の圧倒的な強さは貫之に無力感と劣等感を陥らせていた。
理想を追うことって美しいけれど、どこか現実逃避みたいな心理もきっとあったりして、恭也の現実を真正面から見据えて目先の理想も時には切り捨ててもっと大きな理想を目指して突っ走れるのは本当にすごいと思うし、そういう圧倒的な強さを目の当たりにした貫之の敗北感と恭也のどうして...という悔し涙には貰い泣きしてしまう、何が正解だったんだろうって。
そして、恭也は気づく、正史では成功して活躍していたプラチナ世代の未来を自分が干渉することで壊してしまっているということに。
「このままさ ─ 未来になったらどうなるんだろうね」
あまりにも衝撃的な展開にただ呆然とすることしかできなかった.....。