文化祭ライブといったって、所詮は文化祭ライブ。何かが劇的に変わるわけではない。でも、そこは少しずつ変わって来たひとりに見えている日々世界の象徴ように映った。
いつもと違うチューニング、ぼっちで鬱屈した日常を瞬く間に結束バンドのみんなが新しい日常に塗り替えた。切れた弦のように吹っ切れて、飛び込むような自信を持って彼女は変わっていく。
そうやって変わって来た後藤ひとりだから、そんな物語をなぞるようにして、新しいギターを携えて次のライブへ向かっていくように見えていた。
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