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とても良い

国王へのユフィの直訴。それは、精霊契約の意思と王位継承の嘆願だった。

でも、そこでユフィが心得ておかなければならなかったのは、精霊契約の真実。それは、精霊の力を得る代償に、自らも人から精霊となり果ててしまうということ。さらに、やがては永遠の時間を生きる中で、記憶も感情も忘却に消え去ってしまい、最後に残るのは孤独のみという絶望的な結末だった。

それでも、アニスの代わりに王位継承権を継ぐために、ユフィは精霊契約を望む。そんなアニスを安心させるように微笑むユフィだったけれど、その顔に張り付いていたのは、数日前に「王位を継ぐから」とユフィに告げたアニスと同じ、隠しきれない哀しみのように見えていた。

でも、そんなユフィの押し殺した想いを、誰よりも自分が理解してあげられるからこそ、アニスは「ユフィに背負わせたくない!!」と言い放ったのだと思う。

それだけでなく、ユフィに王位継承権まで取られてしまったら、もう自分には何も価値が残らないように思えて仕方ないとアニスは吐露した。それにきっと、アニスにとって、ユフィが隣りにいてくれるのも自分が王女であるからと心の何処かで感じていたようにも思う。だから、ティルティの助言も、ユフィの掛け値なしの肯定も受け入れることができないように見えていた。



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