劇場版三作目。もはや総集編とは言えない。テレビ版と筋書きは同じだが演出がまったく違う。冒頭のムサイ艦撃破のシーンで度肝を抜かれる。前作ではまだ民間人臭さが抜けなかったホワイトベースクルーだが、職業軍人のスレッガー中尉がひよこ扱いである。
サイドセブンを脱出し、ルナツーに行けば何とかなる、ジャブローにたどり着けば何とかなると必死に戦闘をくぐり抜け、その中で親しくなった人を次々に失い続け、もう帰るべき場所はホワイトベースしか無く、そのホワイトベースも囮部隊として決戦の場へ、宇宙へと追いやられる。もう生き延びるためには一刻も早く戦争を終わらせるしか、敵国の戦争指導者のいるア・バオア・クーを攻め落とすしかない。
そう言う積み重ねがあっての冒頭の戦闘シーンなわけだけど、子供の頃はそこまで頭は回らず、アムロたちの活躍にばかり目が行ってしまっていた。そして、やっとの事で生き延びた彼らを待っていたのは「末永く幸せに暮らしましたとさ」ではなく、再び戦乱の時代(Zガンダム)だったという……。視聴者に対する、そういう現実の突きつけ方が、富野由悠季なんだよね。
とにかくいろんな意味で時代を画した作品だと思います。