ルナツーの司令は、木馬とガンダムを奪おうというシャアの狙いも理解していないし、民間人を逃がす手配も頭にないし、戦艦マゼランは機雷にやられるし、無能の極みだったけど、ホワイトベース艦長の言うことなら聞くのか……。そこに連邦軍の組織的硬直が垣間見えたわけだけど、この司令はマゼラン艦を破壊するしかない抜き差しならない危機に際して組織と軍規と上位下達のみの思考回路を脱してまともな状況判断に目覚めた様子。
それにしても、アムロは毎回シャアと戦うんだな……まだ操縦が拙いながらも、背後から来るザクを2本目のビームサーベルで刺すという成長を見せた。ガンダムに戦いのケーススタディを覚えていく教育型コンピュータが搭載されているとアムロが語るくだりがあったけど、1979年にして人工知能(AI)をロボアニメに組み込んだ富野由悠季氏の慧眼に驚いた。当時なりのコンピュータへの関心と知識がないとこういう設定は思いつかないはず。
そして艦長はここで息を引き取り、ホワイトベースはブライト達で運用することに。民間人を運ぶために地球へ向かうという流れ。
何気にリュウのコアファイターの操縦が巧みだった。